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2023.09.20

成人式にもぴったり!着物の柄に使われる花の種類について

成人式で選ぶ振袖には、さまざまな柄のものがありますが、中でも花の描かれた着物は多く、柄はそれぞれ意味を持ちます。気に入った柄を選べばよいのですが、花の意味も知っておけば、迷った時の参考になるかもしれません。
着物に多く描かれる花についてご紹介いたします!

・桜
桜は日本を代表する花であり、着物によく使われている花です。「桜」には豊かさや門出という意味があり、春の花ですが、国花である桜の柄はいつの季節に着ても問題ないとされています。華やかで成人式にはピッタリの柄です。
花見はもともと桜の下で五穀豊穣を願って行う行事でした。そして、たくさんの花が芽吹く春の象徴でもある桜は縁起の良い物事の始まりを意味するとされています。桜文を大きく分けると、桜の花のみならず枝に咲く桜、八重桜、枝垂桜、そして散る様を惜しんで花筏や桜川など流水と合わせたものがあります。

・松竹梅
室町時代から伝わる、おめでたい吉祥文様。四季を通して青々と茂る常緑の「松」、天に向かってまっすぐに育つ「竹」、春に、真っ先に美しい花を咲かせる「梅」の組み合わせで、生命の輝きと力強さを表します。
梅は厳しい寒さの中でも香り高く咲くことから、忍耐や力強さを表すとされています。万葉集にも多く詠まれ、春の到来を告げる花として好まれてきました。平安時代になると桜へと関心が移っていったようですが、「松」「竹」と一緒に松竹梅として描かれることも多い文様です。

・薔薇
現代柄には、洋花である薔薇も人気のモチーフです。色使いも多彩で、赤色は愛や情熱、ピンク色は上品さや優しさ、黄色は可憐さや友情、白色は清純さなどを表現しています。若い女性が着る着物の柄としてモダン柄は人気です。

・楓
楓は「長寿」を表します。また季節により色を変え、美しい色で人を喜ばせてくれることから「世渡りがうまく幸せになれる」という意味があります。
楓の葉が秋になり、赤く色づくものを紅葉と呼び、文様としては”楓文(かえでもん)”といわれることもあります。着物の文様としてよく使われるのは赤く色づいた紅葉の柄が多いようです。紅葉の落ち葉が小川を流れていく様子を文様化したものも着物や帯によく使われます。

・橘
「橘」は日本に自生しているみかん等の柑橘系の総称として使われます。
「長寿の象徴」「子宝の象徴」として信じられています。橘は一年中青い葉をしていることから縁起物としての意味合いも含んでいます。家紋にも使われていることから、中国から伝わってきた文様が多い中、橘は日本古来ある柄だという事も伺えます。

・麻の葉
実際の麻の葉っぱに似た正六角形を描く幾何学模様。麻の葉は成長が早くまっすぐに伸びていくため、魔除けや子どもの健やかな成長を願う想いが込められています。お祝いの柄にも適していますね。

・藤
平安時代に活躍した藤原氏の繁栄とともに高貴な花とされ、「不死」と同じ響きから長寿や子孫繁栄を表します。下向きにしだれるように咲く花穂が、天と地をつなぐものとして敬われました。紫や白で描かれた藤は少し控えめで品のある大人っぽい柄です。

・菊
平安時代頃から、菊文様は邪気を払う長寿の象徴として用いられてきました。江戸時代、菊花が多くデザイン化され、和菓子や仏具の飾りなど様々なものに使われるようになりました。菊は秋から冬にかけての花ですが、着物の柄としてデザイン化された模様は季節を問わず一年中着ることができます。長寿を祝う意味で「万寿」と呼ばれる万寿菊は、可愛らしい雰囲気で丸い饅頭に似ているものは「饅頭菊」とも呼ばれています。

・牡丹
牡丹はその豪華な見た目から、富と地位の象徴とされてきました。また覇者の象徴とされ武士に好まれ、鎌倉時代以降には武具甲冑を飾るモチーフとして用いられました。牡丹は、平安時代から衣装の文様として用いられ縁起が良いとされている「吉祥文様(きっしょうもんよう)」の一つです。
牡丹の花の柄は大胆に大ぶりに描かれることが多く、着物に華やかさをもたらすので振袖によく使われます。

・椿
椿は、冬でも葉を落とさないなど最高の吉祥木として、平安時代の貴族の間で「高貴な花」「聖なる花」として扱われていました。着物によく描かれる「草花文(くさばなもん)」の一つで、花弁が少なくシンプルで清楚な椿のデザインは和物では着物以外にも、とても多く描かれている人気な文様です。本来の椿の意味合いは「永遠の美」「気取らない美しさ」「申し分のない魅力」、そして「厄除け」の意味もあります。

・辻が花
辻が花は「幻の染め」の技法を使って染める特別な模様です。辻が花が生まれたのは、室町時代と言われ、江戸時代初期に最盛期を迎えましたが、忽然と姿を消してしまい、技法についての資料もほとんど残っていませんでした。しかし、昭和37年に現代の染色技法を駆使してよみがえらせたのです。辻が花が施された着物は何種類もの絞りの技法が使われ、柄全体が繊細で幻想的な絵柄が浮かび上がる美しい着物の柄です。

描かれる花によって、着物全体の雰囲気も大きく変わるので、ぜひ好みの花を見つけてみてくださいね!

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